プロジェクトマネージャー(PM)の経験・スキルを活かせるキャリアパス

プロジェクトマネージャー(PM)の経験・スキルを活かすなら、下記のキャリアパスがおすすめ。

  1. シニア(上級)プロジェクトマネージャー
  2. ITコンサルタント
  3. 事業会社の情報システム部門
  4. PMO(Project Management Office)
  5. PdM(プロダクトマネージャー)
  6. IT営業
  7. CIO、CTO
  8. 部門統括(事業部長、開発部長)
  9. フリーランスPM

この記事では、上記のキャリアパスについて、詳しく解説しています。

キャリアパスに困ったら

下記の記事では、プロジェクトマネージャー(PM)の転職やキャリアチェンジに必要なノウハウを解説していますので、あわせてご覧ください。

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プロジェクトマネージャーにおすすめのキャリアパス

プロジェクトマネージャーにおすすめのキャリアパス

プロジェクトマネージャー(PM)のキャリアパスは多岐にわたります。自分の強みや興味、キャリアの目標に合わせて、これらの道から選択することが大切です。ここでは、プロジェクトマネージャーの経験・スキルが活かせるキャリアパスを解説します。

シニア(上級)プロジェクトマネージャー

多くのプロジェクトマネージャーが目指すキャリアパスの一つがシニアプロジェクトマネージャーです。プロジェクトマネジメントの経験を積み、実績を重ねることで、より大規模で複雑なプロジェクトの管理や、組織のリーダーシップを担うポジションへと進むことができます。

シニアプロジェクトマネージャーは、複雑で大規模なプロジェクトを管理する能力が求められ、プロジェクトマネジメントの技術だけでなく、深い業務知識や高度なコミュニケーションスキルも必要とされます。また、このポジションでは、組織の目標達成に向けて、全体的なビジョンを持ちながら動くことが求められます。これにより、組織内での影響力も増し、将来的にはさらに上の管理職や専門的な役割への道が開かれます。

▼PMとシニアPMの違い
PM
  • プロジェクトマネジメントの基礎知識と経験を持ち、特定のプロジェクトの計画・運営を担当する。
シニアPM
  • 豊富なプロジェクトマネジメント経験を持ち、複数のプロジェクトを統括し、全体的な戦略を策定する。
  • プロジェクトの成功だけでなく、組織全体の目標達成に重要な役割を担う。
  • 他のプロジェクトマネージャーのメンタリングや指導も行う。

シニアプロジェクトマネージャーへの昇進は、プロジェクトマネージャーのキャリアにおいて重要なマイルストーンです。これを達成するためには、絶えず自己研鑽を重ね、チームを成功に導く熱意と努力を持ち続けることが不可欠です。

ITコンサルタント

プロジェクトマネージャーとしての経験を積んだ後、多くの方が次のステップとして検討する選択肢の一つが、ITコンサルタントへの転身です。ITコンサルタントとは、企業が抱えるITに関する課題を解決するための戦略立案やシステム導入のアドバイスを行う専門職です。この役割では、プロジェクトマネージャーとして培ったプロジェクト運営のスキルやチームマネジメントの経験が大きな強みとなります。

ITコンサルタントへの道は、新たな課題解決に対する深い理解と、最新のITトレンドへの敏感さを要求されるキャリアパスです。プロジェクトマネージャーとして蓄積した経験を活かし、より戦略的な視点から企業のIT戦略を支援することで、企業価値の向上に貢献できます。さらに、多様な業界やプロジェクトに関わることで、自身のスキルセットを広げ、キャリアの選択肢を拡大することが可能です。

このキャリアパスを目指すにあたっては、ビジネスとITの双方にわたる深い知識が求められます。また、クライアントとのコミュニケーション能力や、複雑な課題を分析し、解決策を提案する能力も不可欠です。プロジェクトマネージャーからITコンサルタントへとキャリアを進めるためには、これらのスキルを意識的に磨いていくことが重要です。

ITコンサルタントに最も重要なスキル
  • ビジネスニーズとITソリューションを結びつける能力
  • 複雑な課題に対し、創造的かつ効果的な解決策を提案する能力
  • クライアントやチームメンバーとの円滑なコミュニケーション能力

ITコンサルタントへの転身は、プロジェクトマネージャーが持つ経験やスキルを活かしつつ、より高いレベルの課題解決やビジネスへの貢献を目指す方にとって、非常に魅力的なキャリアパスと言えます。市場のニーズを正確に捉え、常に最新の技術やトレンドを追い続けることが成功の鍵となります。

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事業会社の情報システム部門

プロジェクトマネージャーの経験を活かし、新たなキャリアを模索する際に、事業会社の情報システム部門への転職は魅力的な選択肢の一つです。情報システム部門では、プロジェクトマネジメントのスキルを直接活用することができるだけでなく、IT戦略の策定からシステム開発、運用に至るまで、幅広い業務に携わることができます。

情報システム部門での仕事は、企業内のIT環境を最適化し、ビジネスの成長を支えるためのシステムを企画・導入することに重点を置いています。そのため、プロジェクトマネージャーとして蓄積した問題解決能力やチームマネジメント、ステークホルダーとのコミュニケーション能力を存分に活かすことができます。

情報システム部門の仕事内容
  • IT戦略の立案と実行
  • 社内システムの企画・導入・管理
  • ベンダーとの交渉・契約管理
  • データ管理とセキュリティの強化
  • 社員のIT教育
  • 最新技術の調査と導入提案

事業会社の情報システム部門でのキャリアは、プロジェクトマネージャーが持つ組織運営能力やプロジェクト遂行能力を活かし、企業のIT戦略を推進する上で大きな影響力を発揮することができます。経営層と直接関わる機会も多く、企業の成長に直結する重要なポジションです。将来的には、CIOやCTOといったより高いポジションへのステップアップも目指せるでしょう。

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PMO(Project Management Office)

プロジェクトマネージャーとしての経験を活かし、組織全体のプロジェクト管理能力の向上を図るキャリアパスとして、PMO(Project Management Office)があります。PMOは、プロジェクトの管理やサポート、ガバナンスの強化を目的とした専門部門であり、プロジェクトの成功を裏から支える重要な役割を担います。プロジェクトマネージャーとしての経験を活かし、より戦略的な視点からプロジェクトの管理や改善に関わることができるため、マネジメントスキルやリーダーシップをさらに磨きたいと考えている方にとって魅力的なキャリアパスと言えます。

PMOでは、プロジェクトポートフォリオの管理、プロジェクトマネジメントプロセスの標準化、プロジェクトマネージャーへのトレーニング提供、リスク管理の強化など、プロジェクト全体の品質と効率を向上させるための多岐にわたる活動を行います。これにより、組織のプロジェクトマネジメント能力の成熟度を高め、プロジェクトの成功率を上げることを目指します。

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プロジェクトマネージャーからPMOへのキャリアシフトを考える際には、プロジェクト管理の経験はもちろん、組織内でのコミュニケーション能力やプロセス改善への意識、チームを横断してのリーダーシップを発揮できる能力など、より幅広いスキルが求められます。また、PMOは組織の戦略に深く関わるため、ビジネス理解と戦略的思考も非常に重要になります。

PMOへのキャリアパスは、プロジェクトマネージャーとしてのスキルを活かしつつ、より大きな影響力を持って組織の成長に貢献できる絶好の機会です。自身の経験を活かして、組織内のプロジェクトマネジメントの質を高め、チームやプロジェクトが直面する課題を解決するための新たな挑戦を求める方にとって、PMOは理想的なキャリア選択肢の一つと言えます。

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PdM(プロダクトマネージャー)

PdM(プロダクトマネージャー)へのキャリアパスは、多くのプロジェクトマネージャーにとって魅力的な選択肢です。PdMは、製品のライフサイクル全体を通じて、製品戦略の策定から開発、リリース、そして改善までを統括します。このポジションは、製品の成功を最前線でリードし、市場のニーズに応え、ユーザー体験を向上させることに直接関わることができるため、非常にやりがいのある仕事です。

プロジェクトマネージャーからPdMへの転身を考える際、最も重要なのは、ユーザー中心の思考方法を身につけることです。製品の使い勝手、デザイン、機能性を考える際に、常にエンドユーザーの視点を忘れずにいることが求められます。また、市場調査や競合分析にも携わり、製品が市場で成功するための戦略を練ることも、PdMの重要な役割です。

▼PdMに求められる特有のスキル
市場調査 製品が成功するためには、市場と競合を深く理解することが不可欠です。トレンド分析や顧客ニーズの把握が重要となります。
製品戦略 強力な製品戦略を立てる能力が求められます。目標市場の特定、製品ポジショニング、価格設定などが含まれます。
ユーザー体験
(UX)
優れたユーザー体験の設計は、製品の成功に直結します。ユーザー中心の設計思想を持つことが求められます。

さらに、PdMには技術的な要素も必要とされます。エンジニアリングチームやデザイナーと密接に協力するため、技術的な知識やプログラム言語を理解していると、コミュニケーションがスムーズになり、製品開発プロセスを効率的に進めることができます。

プロジェクトマネージャーからPdMへの道は、新たな学びや挑戦に満ちています。プロジェクトマネジメントのスキルを活かしつつ、製品全体のビジョンを描き、そのビジョンに向かってチームを導く力が求められます。ユーザーと市場を深く理解し、技術とビジネスのバランスを取ることができれば、PdMとして成功するための強固な基盤を築くことができます。

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IT営業

プロジェクトマネージャーとして培った経験やスキルを活かし、IT営業として新たなキャリアを築くことも一つの道です。IT営業とは、単に商品を売るだけでなく、顧客の課題を深く理解し、それに適したソリューションを提案する役割を担います。この役割は、プロジェクトマネージャーとしての経験が非常に役立ちます。

まず、プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの進行を通じて、さまざまなステークホルダーとコミュニケーションを取り、課題解決のための戦略を立てる能力が求められます。このスキルは、IT営業においても、顧客のニーズを正確に把握し、最適な解決策を提案するために不可欠です。

さらに、IT業界のトレンドや技術的な知識に精通していることも、IT営業にとって大きな強みとなります。プロジェクトマネージャーは、多岐にわたるプロジェクトを経験する中で、最新の技術動向や業界の課題について深い理解を得ており、この経験を活かして、顧客に対して価値の高い情報を提供することができます。

IT営業への転職は、プロジェクトマネージャーとしてのスキルや経験を新たな形で活かし、さらに顧客との深い関係構築を通じて大きな成果を上げることができる魅力的なキャリアパスです。顧客のビジネス成果に直接貢献することで、自己のキャリアにおいても大きな達成感を得ることができます。

CIO、CTO

プロジェクトマネージャーからキャリアアップを図り、CIO(最高情報責任者)やCTO(最高技術責任者)を目指すことは、多くのIT専門家にとって究極の目標の一つです。これらのポジションは、IT戦略の立案から実行に至るまで、企業の技術的な方向性をリードする重要な役割を担っています。CIOは主に情報技術の視点から企業のIT戦略を策定し、その実現を指揮します。対してCTOは、新技術の導入や製品開発の先頭に立ち、技術的な観点から企業をリードすることが求められます。

CIOとCTOの違い

CIO(最高情報責任者)は社内のIT管理に重点を置き、組織のIT戦略をビジネス目標と連携させることに注力します。

一方で、CTO(最高技術責任者)は最新技術の導入やイノベーションに注力し、製品やサービスの技術的な側面をリードします。

この道を目指すプロジェクトマネージャーには、単にプロジェクトを管理するスキルだけでなく、ビジネス全体を見渡す広い視野と、最新の技術トレンドを追いかけ、その知識をビジネスに活かす能力が必要です。さらに、組織を横断的にリードするリーダーシップや、ステークホルダーとのコミュニケーション能力も、より高度なレベルで求められます。

CIOやCTOになるためには、IT分野での深い専門知識に加え、事業戦略を理解し、それを技術的な視点から支える能力が不可欠です。また、変化の激しいIT業界においては、継続的な学習と自己成長も欠かせません。最新技術に対する好奇心と、それをビジネスに応用する創造力が、CIOやCTOとして成功する鍵と言えます。

部門統括(事業部長、開発部長)

プロジェクトマネージャーとしての経験を積んだ後、さらに高みを目指す方には、「部門統括(事業部長、開発部長)」のポジションがおすすめです。このキャリアパスを選択することで、組織全体の戦略立案や事業の推進、チームマネジメントのスキルをより深く磨くことができます。具体的には、プロジェクトマネージャーが持つプロジェクト運営の知識やリスク管理の能力を活かし、より大きな組織単位での成果を出すための方針を定め、それを実行に移していくリーダーシップが求められます。

事業部長や開発部長として成功するには、技術的な知識だけでなく、市場のトレンドを理解し、ビジネスの機会を見極める眼力も必要になります。さらに、組織内でのコミュニケーション能力を高め、多様なステークホルダーと効果的に関わりながら、目標達成に向けてチームを導いていくことが重要です。これらのスキルは、プロジェクトマネージャーとしての経験を通じて培われるものであり、部門統括の役割へとステップアップするための強固な基盤を形成します。

プロジェクトマネージャーから部門統括へのキャリアパスは、管理職としての能力をさらに伸ばし、組織全体を見渡しながら、大きな影響力を発揮できるポジションへ進むことになります。このポジションを目指すには、現場での経験を活かしつつ、戦略的思考能力やビジネスセンスを磨くことが欠かせません。また、人材育成にも力を入れ、次世代のリーダーを育てることも、部門統括に求められる重要な役割です。部門統括としてのキャリアを成功させるためには、自らが成長し続けることと同時に、組織全体の成長を促進することが求められます。

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フリーランスPM

フリーランスとしてのプロジェクトマネージャーは、自由度が高く、多様なプロジェクトに携わることができる魅力的なキャリアパスです。自らのスキルと経験を活かして、さまざまな業界やプロジェクトに関わることができるため、自身の専門性をさらに深めることができます。

フリーランスPMになるためには、高いコミュニケーション能力とプロジェクトマネジメントの専門知識が不可欠です。また、異なる業界やプロジェクトの特性を理解し、柔軟に対応できる能力も重要となります。

自由な働き方を求めるプロジェクトマネージャーにとって、フリーランスは大きな魅力を持つ選択肢です。しかし、その道を選ぶには、プロジェクトマネジメントのスキルを磨き、幅広い業界知識を身につけ、強固な人脈を築く必要があります。

Point

フリーランスPMを目指すなら、フリーランスエージェントの利用がおすすめ。

フリーランスPMとして案件を受注するためには、自身の人脈を通じて、自ら営業活動する必要がありますが、フリーランスエージェントを利用すれば、営業活動を代行してくれます。

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プロジェクトマネジメント経験は市場価値は高い

プロジェクトマネジメント経験は市場価値は高い

「プロジェクトマネジメント経験は市場価値が高い」と言われるのには、明確な理由があります。この経験を積むことで、多岐にわたるスキルセットと知識を身につけることができるからです。プロジェクトを成功に導くには、計画立案、リーダーシップ、コミュニケーション能力、リスク管理、ステークホルダーとの協働といった、多方面にわたる能力が求められます。これらのスキルは、業界問わず高く評価されるものであり、特に変化の速いIT業界においては、プロジェクトマネージャーの役割が極めて重要です。

また、プロジェクトマネジメント経験は、チームを率いて目標を達成する能力を示す証でもあります。これにより、組織内でのリーダーシップポジションや、高度な管理職へのステップアップの可能性が広がります。実際、多くの企業がプロジェクトマネジメントの経験を持つ人材を重宝し、キャリアアップにおいて有利に働くことが多いのです。

さらに、プロジェクトマネジメントの経験者は、変化に対応する柔軟性や、厳しい状況下でもプロジェクトを前に進めるための問題解決能力を持っています。これらの能力は、新しいプロジェクトの立ち上げや、未知の課題に対するアプローチにおいても、非常に役立ちます。

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